ごあいさつ
インフォメーション
先日早くもインフルエンザウイルスへの感染者が確認されたとの報告がありました。今年の冬(2017〜2018)は、例年よりもインフルエンザウイルスの流行が早く始まると予想されています。そのため、早めの予防・対策が大切です。
インフルエンザを予防する策として「予防接種」は多くの方が受けられています。予防接種をしたからといって、必ずインフルエンザにかからないというわけではありませんが、かかりにくくなったり、重症化せずに比較的軽い症状で済むのが予防接種の利点でもあります。特に抵抗力の低いお子さんや、高齢者の方などは、予防接種をしっかり受けて、備えておいたほうが安心です。
インフルエンザワクチンは、毎年つくりかえられており、例年、世界の国々で流行したウイルスの株から、その後の日本での流行を予測して製造されます。A型・B型どちらかのインフルエンザが流行した場合も、または両方が流行したとしても、インフルエンザワクチンの接種によって予防効果を発揮することができるように、2015年以降は4価(A型2株+B型2株)のワクチンが製造されています。2017/2018冬シーズンのインフルエンザワクチン株は以下のとおりです。
A/Singapore (シンガポール) /GP1908/2015(IVR-180)(H1N1)pdm09
A/Hong Kong (香港) /4801/2014(X-263)(H3N2)
B/Phuket (プーケット) /3073/2013 (山形系統)
B/Texas (テキサス) /2/2013 (ビクトリア系統)
尚、インフルエンザワクチンは、射ってすぐに効果が期待できるものではなく、抗体が出来るまでに1〜3週間程度の時間を要するため、通常流行する時期の1〜2ヶ月前に射つのが理想的とされています。そのため、小学生以下(生後6ヶ月〜12歳まで)のお子さんは、2回の接種が奨励されていることも考慮すると、10月下旬か11月初旬までには、1回目を済ませておくことをおすすめします。
人の体は、暑くなるとその暑さに対応して体温を調節しますが、その体温調節機能が気温の変化に対応できず、働かなくなると、自律神経調節機能が低下し、食欲がなくなったり、体調がすぐれないなどの体に不調が現れる症状を「夏バテ」といいます。体温調節機能が働かなくなる原因は、室内と外気温の温度差の大きさがあると考えられます。冷房の効いた室内と暑い外の気温の温度差が大きく、室内と外を出たり入ったりすることでその温度差を繰り返すことになり、体温調節機能がコントロールできなくなります。
体温調節機能がコントロールできなくなると、自律神経の調節機能が低下し、内臓の働きを低下させ、食欲がなくなるなどの症状を起こします。そして、食欲がなくなると、体に十分な栄養が補給されなくなり、その結果、疲労の蓄積・体調不良を起こします。
また、夏の暑い時期には、冷たい水分を多く摂ることで、内臓(特に胃)の働きが低下し、消化不良・食欲不振の原因となります。
<夏バテ防止対策・夏バテ解消法>
● 室内と外気温の温度差を少なくする
室内と外気温の温度差を少なくするためにエアコンなどの温度を高めに調節し、体温調節機能が低下しないようにする。
● 睡眠
疲労を回復するために睡眠時間を確保する。
● 水分補給方法に気を付ける
汗により失われた水分・ミネラルを補給するようにする。ただし、あまり冷たい水分を摂り過ぎないように気をつける。
● 食事は旬のものを取り入れる
旬のもの、例えば夏野菜を食べると体を上手く冷やしてくれます。
※夏バテがなかなか改善しない・症状が重く辛い場合には、有効な漢方薬があります。お気軽に御相談ください。
毎年夏頃に小児を中心に流行する感染症である、手足口病、ヘルパンギーナおよび咽頭結膜熱(プール熱)の患者報告数が増加しています。特に手足口病については、都内の小児科定点医療機関からの7月以降の患者報告数が、都の警報基準を超え、大きな流行となっています。
手足口病、ヘルパンギーナ、咽頭結膜熱は、いずれもウイルスによる感染症で、特異的な治療法やワクチンはなく、感染予防策としては、こまめな手洗いや、咳やクシャミをする時には口と鼻をティッシュ等でおおうなどの咳エチケットを心がけることが大切です。
<お子さんのための感染予防のポイント>
●こまめな手洗いを習慣づけましょう。(手洗いは多くの感染症に共通する重要な予防策です)
●症状がおさまった後も2~4週間、便などにウイルスが排泄されます。普段からトイレの後、オムツ交換後、食事前の手洗いを徹底しましょう。
●幼稚園、保育園など集団生活では、タオルの共用を避けましょう。
●お子さんが理解できる範囲で咳エチケットを心がけましょう。(人に向けてクシャミをしないなど)