ごあいさつ
インフォメーション
まだ5月ですが、連日昼間は30℃近くまで気温が上昇しています。身体が暑さに慣れていない状況なので、より熱中症に注意が必要です。高温の炎天下にいると、大量の汗で体の水分や塩分が失われ、体温調節がうまくできなくなってしまいます。子どもは大人に比べて暑さに弱く熱中症になりやすいため、水分・塩分の補給について大人が気をつけてあげましょう。
子ども(乳幼児・幼児)は体温調節機能が未発達です。特に汗をかく機能が未熟で、大人と比べると暑さを感じてから汗をかくまでに時間がかかり、体温を下げるのにも時間がかかってしまうため、体に熱がこもりやすく体温が上昇しやすくなります。全身に占める水分の割合が大人より高いため、外気温の影響を受けやすくなっています。気温が体表温度より高くなると熱を逃がすことができず、反対に周りの熱を吸収してしまう恐れもあります。
(具体的な対策)
- こまめな水分補給:本人が「喉が渇いた」と思ったときには、もうすでにかなり水分が失われています。喉が渇く前に少しずつ水分と塩分を補給させたり、水筒・ペットボトルを持ち歩かせましょう。高温・運動時の水分補給については、もともと脱水がない状態であれば、9〜12歳では100-250mLを20分毎、思春期では1時間で1-1.5Lの経口補水が目安になります。補給するのは電解質などが含まれたイオン飲料が望ましいでしょう。
- 気温と体温に合わせて衣類を調節する:通気性の良い涼しい服を着せるようにしましょう。暑さに応じて脱ぎ着するようにしましょう。外出時には帽子をかぶりましょう。
- こまめに日陰・屋内で休憩する:子どもは照り返しの影響を大人よりうけることに留意しましょう。
- 子どもの異変に敏感になる:顔が赤い、ひどく汗をかいているなどの状態に気を配りましょう。
- 車内や屋内では適切なクーラーの使用を:いつもクーラーの効いた部屋にいて汗をかかずにいると、暑さに弱くなります。適度に運動させ、暑さに強い身体をつくりましょう。
- ベビーカーを長時間日なたに置かない:ちょっとだけだからと油断せず、常に一緒にいてあげる心配りをお願いいたします。
(熱中症になってしまったら)
熱中症の症状には軽度なものから重度のものまであります。あまりにひどい場合、熱射病の可能性も考えられますので、熱中症が疑われる状況では、少しでも意識状態がおかしければ救急車を呼びましょう。
(応急処置)
- 太い血管のある、わきの下や首などを氷(保冷剤)や冷たいタオルで冷やす
- 冷たい濡れタオルで身体を拭く
- 風を送る
- 涼しい場所に寝かせる…など
(救急車を呼ぶ目安)
- 意識障害・全身の痙攣
- 体温が40度以上
- 汗が出なくなる
(※意識障害の有る場合は、他の症状がなくとも救急要請してください)
5月に入り、だんだん紫外線が強くなってきました。紫外線は3月頃から増え始め、6月~7月頃にピークをむかえます。また、1日のうちでは、紫外線が一番多い時間帯は午前10時から午後3時頃までです。
日焼けは、体が紫外線による被害を防ごうとする防御反応ですが、その効果は小さく、危険信号といえます。太陽を浴びる事は、健康によいことと思われがちですが、特に赤ちゃんや小さい子供にとっては、紫外線が有害である事が証明され、1998年の母子手帳から日光浴という言葉が消え、外気浴に変わりました。
紫外線対策には、戸外では日陰を選んで行動したり、長袖、帽子、日傘などを用いて、肌を露出しないことです。日焼け止めも有効です。肌が未成熟な子供用には、低刺激の肌にやさしい日焼け止めがオススメです。長時間戸外で活動する場合には、約3時間ごとに、汗を拭いてから、ムラなく塗りましょう。
しかし、紫外線防止対策は、過度にする必要はありません。体内でビタミンDが作られる為には、紫外線が必要です。乳幼児期には手先足先に、衣服の上からでも1日20分程度を意識して太陽光を浴びる事も必要です。子供は色々な遊びを経験し、戸外で体を動かし、汗をかくことも大切です。紫外線を理解して、親子で太陽と上手に付き合いましょう。