ごあいさつ
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2019-07-28 10:55:00
今年も手足口病が流行しています。
手足口病とは、口の中や、手足などに水泡性の発疹が出る、ウイルスの感染によって起こる感染症です。子供を中心に、主に夏に流行します。感染症発生動向調査によると、例年報告数の90%前後を5歳以下の乳幼児が占めています。
感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染(便中に排泄されたウイルスが口に入って感染すること)が知られています。特にこの病気にかかりやすい年齢層の乳幼児が集団生活をしている施設では注意が必要です。また、乳幼児では原因となるウイルスに感染した経験のない者の割合が高いため、感染した子供の多くが発病します。
感染してから3~5日後に、口の中、手のひら、足底や足背などに2~3mmほどの水泡性発疹が出ます。発熱は、あまり高くならないことが多いです。ほとんどの発病者は、数日間のうちに治る病気です。しかし、まれですが、髄膜炎、小脳失調症、脳炎などの中枢神経系の合併症のほか、心筋炎、神経原性肺水腫など、さまざまな症状が出ることがあります。
手足口病には有効なワクチンはなく、また発病を予防出来る薬もありません。治った後でも、比較的長い期間、便などからウイルスが排泄されることがあります。また、感染はしても発病はせず、ウイルスを排泄している場合があります。一般的な感染対策は、接触感染を予防するために、手洗いをしっかりすることと、排泄物を適切に処理する事です。
手足口病に特効薬はなく、特別な治療方法はありません。また、基本的には軽い症状の病気ですから、経過観察を含め、症状に応じた治療(対症療法)となります。